グラコの歴史

グラコは1926年にグレイ兄弟によって設立されました。 地域のファミリービジネスとして始まり、現在は世界各地で多くの従業員が働くグローバル企業へと成長を遂げました。

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1926年設立 - 「狂乱の1920年代」の最中

ラッセルとライルのグレイ兄弟は「狂乱の1920年代」の最中の1926年4月にGray Companyを設立しました。グレイ兄弟は駐車場係として働く一方で、ラッセルが発明したエア駆動式ポータブル潤滑装置の製造販売会社を起ち上げました。ミネアポリスの冬はグリースを厚い汚泥に変えるほどの極寒です。そんな中、手動のグリースガンを扱っていたラッセルは、素晴らしいアイデアを思いつきました。グレイ兄弟は「スタートアップ企業」を起こし、ミネアポリス南のテンス街120で仕事を始めました。

Men in front of Graco building

1930-1939

潤滑機器の拡張

1930年代、Gray Companyにはアメリカの歴史で最も騒然たる期間- 世界恐慌が訪れました。厳しい状況下で、私たちはニッチな市場を形成し成長を続けてきました。潤滑装置の需要増加に伴い、兄弟はより大型で特殊な潤滑機器の開発を進めていました。デモンストレーション用トレーラーに新しい機器を積みこみ、全米での販拡に乗り出しました。Gray Companyは潤滑装置産業のリーダーとして急激に存在感を高めていったのです。

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1940-1949

工業用機器部門の誕生

40年代の第二次世界大戦中に、Gray Companyは、戦争を支援するために生産能力を増強しました。私たちは有名なConvoy Luberを開発し、ヨーロッパと太平洋で連合軍のトラック、ジープ、戦車、航空機の潤滑維持装置メーカーとして、非常に重要な役割を果たしました。Gray Companyは戦時生産中の効率化に対し、陸海軍の「E」賞を2つも受賞しました。平時に戻った1945年に、事業を拡大するため工業用機器部門を新たに置くことにしました。この新部門の設立により、Gray Companyはニッチ市場のメーカーというルーツをはるかに超える道を歩むことになりました。 

1950-1959

最初のエアレススプレーガン

本格的な消費社会に突入した1950年代のアメリカで、Gray Companyは流体ハンドリング、および消費財製造会社のための仕上げ機器設計にチャンスを見いだしました。一方、本業が順調に推移する中、1958年には初のエアレス塗装機を導入し、Gray Companyは塗装スプレー業界におけるマーケットリーダーへと成長していきました。事業拡大のための新たな土地を求めて、1954年にミシシッピ川沿いのハンナ社の土地を購入し、後にそこが本社となります。

翼に乗る人

1960-1969

国際マーケットの拡張

1960年代は「ニューフロンティア」とも呼ばれるほど変化が激しい時代でした。この10年間はグレイカンパニーにとっても変曲点であり、グローバル市場で着実な成長を遂げることができました。1960年に最初の輸出部門を設立し、その後、ヨーロッパ、アジア、南米、カナダに子会社を持つ最初の国際販売部門を設立するなど、世界的な成長を管理するためのインフラ整備にいち早く着手しました。

1960年代末には、正式に社名をGraco Inc.に変更し、株式公開を果たしました。1962年にはHarry Murphyが引退、David A. KochがCEOに就任し、リーダーシップの交代が行われました。

Lubemasterモジュールの操作者
グラコテクニカルセンター

1970-1979

売上倍増と戦略的買収

創立50周年を迎える5年前、グラコは1971年に売上高5,000万ドルを達成しました。10年後には、売上は2倍の1億ドルに達しました。この成長は、既存市場での地位を固め、新規市場に参入することによって達成されました。シカゴのH.G. Fischer & Co.,を買収し、静電塗装用スプレーガンを製品構成に加えたことで、工業用および自動車用仕上げ市場における当社の地位は飛躍的に向上しました。また、1973年には、グラコの歴史上初めて、2:3の株式分割を認可しました。この後も、11回に渡って分割を行いました

ストライピングメトロドーム 1980

1980-1989

製品開発の新記録を達成

1980年代は、グラコの歴史上もっとも多くの新製品が開発された年代です。主要なマーケットオポチュニティに対し、一層効果的に焦点を当てるため、事業部門を再編成しました。今日の産業機器事業部、コントラクター機器事業部、潤滑機器事業部は、この当時の体制から発展したものです。1983年は、特にエレクトロニクス市場の成長に伴い、シーラントや接着剤の分野で他のどの年よりも多くの新製品を導入し、成功を収めました。この十年間の間に、私たちは取引シンボル"GGGでニューヨーク証券取引所に株式を上場しました。"

1990-1999

技術イノベーション

1990年代の情報化時代、グラコは最先端のエレクトロニクスをスプレーに搭載し、製造業者にプロポーショニング機器への機能プログラムの機能を提供することで、材料の変更や使用状況の監視を容易にし、新たなテクノロジーを活用しました。1990年代には、革新的な舗装用ラインストライパーのLineLazer™を発売しました。この 10 年間の成長により、製品開発を加速するためのラッセルグレイ技術センターの拡張、サウスダコタ州スーフォールズでのス プレーガン製造工場、ベルギーでの新しい欧州本部、ミネソタ州ロジャースでの世界クラスの製造・流通施設などが生まれました。世界各地の製造・販売事業を統合することにより、効率性と収益性を向上させることができました。 

George Aristidesの指揮のもと、グラコは売上と利益を高める活動を積極的に始めました。1993年から1999年に売上は3億2260万ドルから4億5050万ドルに、純利益は950万ドルから5930万ドルまで上昇しました。 

1990年前後のベルギー・オフィス

2000-2009

さらなる企業買収、転機となる製品

21世紀に入り、私たちは2021年に会社の設立75周年記念を祝いました。2000年から2010年にかけ、私たちは明確な目標と戦略に基づき、すべての事業分野で最高品質の製品を生み出し、成功を収め続けました。その中で、2液性フォーム、ポリウレア、エポキシ樹脂を塗布するための初代Reactor™を発表しました。またPBL社、Sharpe Manufacturing Co.社、Liquid Control社、Gusmer社、Lubriquip社、GlasCraft社、Airlessco社など、複数の戦略的買収により成長しました。着実な企業買収に加え、中国・蘇州に新たな製造拠点を開設し、オハイオ州とサウスダコタ州でも事業を拡大するなど、生産能力増強のために大規模な投資を行いました。2007年、Pat McHaleが社長兼CEOに就任しました。

屋根裏でフォームをスプレーする人
RoadLazer

2010年以降

売上高10億ドル、働きがいのある職場

グラコがターゲットとする市場の多くは、2000年代後半の大不況の影響を受けていました。このような困難な状況にもかかわらず、当社は製品のイノベーション、製造分野における卓越性、新規成長市場への投資を継続しました。この投資により、持続的な成長期の基盤が築かれ、2012年には初めて売上高が10億ドルを突破しました。この勢いに乗って、スイスに本社を置くパウダーコーティングのGema社、ユタ州カマスにある高純度流体処理装置メーカーのWhite Knight社、ミシガン州デクスターにある成長著しい環境監視・修復市場向け流体管理ソリューションの大手メーカーであるQEDエンバイロメンタルシステムズ社などを買収し、新技術や新規市場へのアクセスを獲得していったのです。

Gracoの成功のもう一つの重要な要素は、その人材です。積極的で優秀な社員がいるからこそ、お客様に品質、イノベーション、付加価値のあるサービスを提供することができるのです。2016年、GracoはGreat Place to Work Trust Indexサーベイに基づく、Fortune誌のBest Workplaceに選出されました。Gracoは応募した年(2018年、2019年、2021年)にそれぞれBest Workplaceに選ばれています。

工場でロボットと共に働く

グラコの将来

高品質な製品、イノベーション、そして付加価値のあるA+カスタマーサービス

グラコは、複数の市場にまたがる流体ハンドリング製品の業界最高品質のメーカーとなるべく努力しています。品質だけでなく、イノベーションを重視することで、先進的な機能、先駆的なデザイン、高性能でリードする製品を生み出しています。これらはすべて、優れたカスタマーサービスに支えられています。

現在の社長兼CEOであるMark Sheahanは、グラコの将来の展望についてこう考えています。「私たちは、常にお客様と会社に対しベストを尽くそうと奮闘する社員と代理店から成るチームを心強く思っています」」。世界中のグラコ社員は、設立100周年というマイルストーンを迎えるグラコが今後も成長し続けるために尽力しています。

経営陣


グラコの経営陣

グラコは、顧客、従業員、株主および地域社会のニーズを満たす、情熱にあふれ、熟練した経営陣が指揮を執っています。

Graco